日本プライマリ・ケア連合学会誌
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原著(症例報告)
エソメプラゾール中止にて下痢が改善したcollagenous colitisの1例
小林 晃山田 晶奥 大介鈴木 真紀黒崎 貴子宮上 寛之
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2015 年 38 巻 1 号 p. 38-39

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抄録

症例は79歳, 女性. 胸やけの症状に対してエソメプラゾール (以下EPZ) 20mg/日が処方され, 症状は改善した. しかしEPZ内服開始約1か月後より持続する水様性下痢が出現した. 当初はcollagenous colitis (以下CC) を疑わなかったが, 生検の結果によりCCと診断し, EPZ中止後3日で水様性下痢は軽快した. 日常診療でプライマリ・ケア医が慢性下痢患者を診療する機会も少なくない. 慢性下痢の診断において, 本疾患も念頭に置いて精査を行うことが重要であると考えられた.

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© 2015 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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